池原先生を囲む会 ・・・の前の原点回帰。
2010年 07月 22日
6月末から、フェリカテクニカルアカデミーで講師をすることになり、書こう書こうと思っていたことが、のびのびになっていました。今日は、自分の事務所でやっと落ち着いた時間をとることができ、6月のことを思い出しながら書いてみます。
6月の中旬に、早稲田の恩師である池原善郎先生を囲む会がありました。私たちの代は、院生時代に、早稲田所沢キャンパスの現場をお手伝いするという幸運な代でした。そのときのことがあって、同期のつながりは、4半世紀たった今でも、ずっと変わることがありません。
所沢キャンパス高層棟
先生のパーティが西武遊園地脇の掬水亭であったのですが、その前に、みんなで所沢キャンパスに行こうという
ことになりました。 私たちが初めて携わった現場に対する思い入れと、同じキャンパス内に最近できた、竹中工務店のチーフとして携わった宮田くんの建築も見たかったからです。
メンバーは
鹿島建設の大和田君
竹中工務店の宮田君
アトリエフォリウムの米田君
それと、私、白崎 です。
宮田君の担当した建築は、外部は波打つアルミのパンチングメタルが印象的。内部においてはモノトーンの色使いをうまくこなし、さすがと思わせるものでし
た。何より感心したのはサインのうまさでした。「変なところで感心するやつだ」と思われるかもしれませんが、住宅が多い私にとっては、ちょっと感動もので
した。
カラトラヴァ風のブリッジの向こうに、宮田君がチーフとして建てた新棟
吹抜の壁に描かれたサインは、シースルーエレベータ用の階数表示
本丸のキャンパスは、自分が担当してきた部分は、1/30の模型や、何枚も描いた原寸図が頭によみがえります。同期が担当していたところは、当時は見えて
なかったものが客観的に見え、「学生でよくやったね」と思います。 もちろん、私たちの力ではなくて、当時の助手だった入江先生や河野先生が現場に常駐し
ていたからできたわけですが、それでも「すごいことやったもんだ」と思ってしまいます。
鹿島の大和田君が言った「こんなエネルギーの掛け方、今(の自分)だって無理だ」の言葉が的を射ていると思いました。
図書館内部。今でも当時の静謐な空気感はそのまま。
低層棟のエントランスの一つ。軽さを感じさせるスチールデザイン。
現場に常駐していて、初めて手摺のデザインで空間に軽やかさが生まれることを体感しました。
キャンパスを後にするとき、「今度みんなで行くのなら所沢聖地霊園に行こう」ということに。 聖地霊園は私たちにとって、建築に目覚めた原点なのです。
カール・ミレスのペガサスの前で記念写真。みんな、ちょっとだけ、おじさんになりました。
囲む会は他の先輩や後輩がとっくにブログで書いているようなので。。。 あえて、当時の仲間たちとの出来事を書くことにしました。
(白崎泰弘)