狛江の写真館 内装カラースキーム
2010年 03月 10日
決定した内装素材。ここに収斂するまでに、
倍以上のサンプルを取り寄せています。
木軸の工事が終わり、屋根・外壁が終わりつつあります。
設計者は、内装仕上の細かい指示をするタイミングです。
狛江の写真館は、スタジオと住居があるので、間取りがシンプルでもカラースキーム(=色彩計画)には時間がかかります。
空間がシンプルでも、住み手の生活は単純ではない。そういうとき、カラースキームは大事な役割を果たします。
お施主さんの好みは、明るいほうが好き。でも、お持ちの家具を見る限り、白が基調のライフスタイルではありません。何事もバランスで、お施主さんの馴染むカラースキームにしたいと思いました。
いろいろな素材、いろいろな色が混ざるとき、一つだけを取り上げて「いい色」だと決めてしまうのは早計です。
隣り合う、素材・色と確認しながら、決めていきます。しかし、それだけを考えていると、実は色数が異常に膨れ上がってしまいます。施工者の間違いの元であり、少量多種は施工者の想定コストを上回ってしまい、信頼関係のある現場になりにくくなります。
そこで、私たちのやり方は、一旦バランスで決め、色が多すぎる素材は許容できる範囲で色数が減らないか検討します。
ほとんどの案件で、部分的に修正ではなく、2度カラースキームをやっているような状態です。
おそらく、他の設計事務所の倍近い労力を払っているのではと思いつつも、やはり出来上がりが違うように感じます。
白黒の設計図
決まった素材を間違いなく現場に伝えるために、
白黒の設計図に着色し、色番号の記入.
色を現場で決めるのではなく、設計段階で決めるべきとする建築家もいらっしゃいます。
外観はまだいいのですが、設計段階において、内観は細かい色のことろまで決めている時間がなかったり、お施主さんのイメージも固まっていないことが多く、私たちは現場段階でカラースキームすることが多いと言えそうです。
(白崎泰弘)